ウルトラファインバブルの測定方法
method of Ultrafine bubble measurement
光学顕微鏡で拡大しても見ることができない直径100nm前後のウルトラファインバブルは、レーザ光を照射すると散乱光が発せられるため、その散乱光を顕微鏡で観察し、ブラウン運動を解析することでその大きさを知ることができます。
粒子軌跡解析法やレーザ回折・散乱法と呼ばれる方法です。
代表的な装置としては、NanoSight NS300やNS500、島津製作所 SALD7500nano X10などがあります。
これらの装置には特徴と使い方のコツがあり、NanoSightではレーザ光源の波長は405nmを用い、カメラはsCMOSが搭載されたものを使用します。(この他の仕様では小さめのバブルが検出できなくなる)また、Detect Thresholdは5、Camera Levelは14あるいは15で固定する必要があります。これらのパラメータはウルトラファインバブルのような極弱い散乱光しか出ないものを観察するのに適しており、これ以外の値に調整しないと観察できないような明るい散乱光はウルトラファインバブルではありませんので、それを知るためにもこれらのパラメータは固定しておく必要があります。
SALDでは目安として1億個/mL以上のバブルが存在していないと十分な情報が得られておらず、参考になりませんので、それ以上の数密度であることが前提となります。比較的高い数密度でも簡単に測定できることや、液体は石英製のセルに入れるため、水以外の液体でも測定可能なことが特徴です。但し、粘度や色の情報が正確でないと誤った数値を導き出すため注意が必要です。